車検で「スリップサインが出ているので交換しないと無理です」と言われたことないですか?
「スリップサイン????」
ところでスリップサインって何?どのくらいタイヤ溝があれば車検通るの?
そしてタイヤがスリップサインが出るくらいに片べりする原因って何?ということについてまとめてみました。
タイヤのスリップサインの溝深さは何ミリ?
タイヤには「スリップサイン」という目印がタイヤ溝にあります。
なんでタイヤに目印を作っているのかというと簡単にいうと「スリップサインが出たら危ないのでタイヤ交換したほうがええで~」っていうことです。
どこにスリップサインがあるのかというと、タイヤの横を見ていくと「三角マーク」を
見つけられると思います。
その三角マークの方向に目を向けると溝に一部分だけモッコリした箇所があります。
そのモッコリ部分がスリップサイン(;^ω^)
赤丸で囲った部分です。
分かりづらいのでまっ正面からパシャリ(*´з`)
このタイヤだとギリギリスリップサインが出てないくらいですね。
このスリップサインが出るくらいの溝だと、雨の日とか危ないですよ。
タイヤ溝がないのでブレーキをかけてもスリップして止まらない、路面とタイヤの食いつきがよくないので空回りして燃費も悪くなります。
雪の日なんて危険極まりないですよ!
余談ですが、日産の高級車インフィニティーに乗っている若いお客さんが来て、「最近極端に燃費が悪くなったんだけどガソリン漏れてるとか点検してもらえる?」と言われたことがあります。
若いお兄ちゃんでもちろんシャコタン。
エンジンルームはガソリンの臭いもしないので、車の下回りを点検したらタイヤの溝が前後とほとんどない状態((+_+))
溝がつるっつるのスリックタイヤ状態です。
スリップサインどこ??どころではなく、タイヤのワイヤーがガリガリと出ている状態でした。
ワイヤーが出るくらいというのはこの画像のような感じです。ここまでくるといつタイヤがバースト(破裂)してもおかしくない状態ですよ(=_=)
いやいや、これではいくらアクセルをふかしても前に進まないでしょう…
インフィニティーの若者はタイヤ新品に交換してびっくりするくらいに燃費も良くなったと喜んでました(当たり前だっての)
で、スリップサインの深さって何ミリなの?ってことですが、タイヤ溝の底から1.6ミリにスリップサインがあります。本当かどうか測ってみましょう!
ちょうどスリップサインが出そうなタイヤがあったので、これで測定しみましょう。
ちょっと変わったスリップサインですが、確か国産タイヤじゃなくて韓国タイヤだったと思いますが…
ノギスをスリップサインに当てて、さてスリップサインの高さは何ミリかというと…
1ミリを超えて3.5かな?
1.35ミリですね。
ちょっと強く押し付けたかも(^-^)
まぁーだいたい1.6ミリです。ハイ。
車検でスリップサイン出てたら通らないの?
タイヤ溝が1.6ミリ以下だと車検は通りません。
なので、スリップサインが出ていたら車検は通りません。
スリップサインは車検に適合するかどうかのひとつの目安になっているのです。
「スリップサインが出てなければ車検はOK?」
いえいえ、スリップサインは一つの目安でタイヤ全体を目視して異常がなければOKです。
例えば、スリップサインは出てなくてもタイヤが片べりしてワイヤーが出ていたりしたらアウト。
自分でタイヤ交換をしていない人に多いのですが、タイヤの状況を把握できていない状態で車検を受けに来て、そこで初めて「溝がない!」と気付く人もいます。
タイヤを確認してもらって「え~なんでこんなに減っているの?」と驚かれることもあります。タイヤの内側が片べりしていると外から見たら気付きにくいですからね。
タイヤ交換するときにチェックしてほしいですね。
例えばこのタイヤ。
スタッドレスタイヤで車検を受けに来たお客さんのものですが、外側はまだ溝があるので大丈夫だと思っていたみたいですが、内側はスリップサインどころか溝がないです。
もちろん車検はタイヤ交換しないと合格しないのでタイヤ交換してもらいましたが、「なんか雪道で滑るので怖かった」と言ってました。
いやいや、危ないですからね?
タイヤが片べりする原因はこれ!
ところでなんでタイヤが片べりするのか原因分かりますか?
「タイヤの空気圧が適正じゃないからでしょ?」
タイヤの空気圧が適正じゃないと片べりではなくて両側減ります。
タイヤの真ん中が減る→タイヤの空気圧が多すぎ
タイヤの両側が減る→空気圧低すぎ
タイヤの空気圧がパンパンに入りすぎていると、タイヤ溝の真ん中がモッコリ膨らむので真ん中の溝が減りやすいです。逆に空気圧が低すぎると両側は減りやすいです。
片べりする原因として考えられるのはホイールアライメントが狂っているからです。
片べりの車が来たらまずアライメントをチェックしますからね。
しかも「トー調整」です。
タイヤの外側が片べりするのは「トーインぎみ」
タイヤの内側が片べりするのは「トーアウトぎみ」
ちょっと文字だけの説明だとわかりづらいので、へたくそですが絵を描いてみました(;^ω^)
車を真上から見た場合の図です。
矢印の方向に車が直進すると考えて、「トーインぎみ」だとタイヤの外側に力がかかり摩耗が早いです。タイヤの内側が片べりするのはその逆の発想です。
これは自分の腕を肘まで腕まくりして、テーブルの上に置いて腕を前の方に移動させれば納得できますよ。
腕をトーインのように極端な「ハの字」にして前に移動すると腕の外側の皮膚が痛くなりますよね?逆ハの字にすると腕の内側が痛いでしょ?
車の足回りのがたつきを点検して異常がなければ、アライメントのトー調整すれば片べりは直ります。
まとめてみると…
- スリップサインは1.6ミリ
- スリップサインが出ていると車検は通らない
- 片べりはトーが狂っている
スリップサインのほかにもタイヤに亀裂が入っていたりすると、検査員の判断で車検はアウトになるので溝のほかにも亀裂も確認した方がいいですね。
スリップサインが出るくらいだと燃費も確実に悪くなっているので、スリップサインギリギリまで履くのではなくて出る前に交換するっていう意識が大事ですね。
特に高速道路を走る場合は危険ですよ!
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